外貨建生命保険の販売者に求められる資格
外貨建生命保険の仕組みの説明は十分に行う
・外貨建生命保険の販売にあたっては、その特徴や仕組みをお客さまに正しく理解していただく必要があります。外貨建生命保険では、為替変動リスクがお客さまに帰属することや、保険料の払い込みや保険金を受け取る際に、「為替手数料」がかかることなどをお客さまに十分説明し、納得していただかなければなりません。
保険知識・金融情勢・苦情事例の認識が必要
・外貨建生命保険の販売に携わる人には、外貨建生命保険の特徴や仕組み、金融面や経済情勢などの国際的な視点や、苦情事例に関するより深い知識が必要となります。
外貨建生命保険販売資格試験
外貨建生命保険の販売に携わる人は、一定の要件を満たす生命保険募集人が「外貨建生命保険販売資格試験」に合格し、「生命保険協会」に登録されることが必要です。
試験では「内閣総理大臣」や「金融庁」に登録されることが必要。などのひっかけ問題に気をつけましょう。
外貨建生命保険の販売に関する法令
外貨建生命保険販売のルール
・外貨建生命保険を販売する際は、円建ての生命保険販売で遵守すべき事項に加え、「金融商品取引法」上のルールを守ることも必要です。
金融商品取引法
・近年、投資性金融商品の多様化が進み、債券・株式・投資信託・デリバティブ取引などが幅広く利用されるようになり、2007年(平成19年)9月30日からは、これらの金融商品を幅広く対象とした包括的・横断的な利用者保護法制として「金融商品取引法」が施行されました。
特定保険特約
・外貨建生命保険は保険業法上の「特定保険契約」にあたり、金融商品取引法の一部をあてはめた、次のような販売ルールを守ることが義務付けられています。
・契約締結前の書面交付義務
・契約締結後の書面交付義務
・適合性の原則
・広告等の規制
・損失補てん等の禁止
・迷惑な時間の訪問や電話の禁止
適合性の原則
(1)適合性の原則とは
適合性の原則
適合性の原則は、「お客さまの知識、経験、財産の状況および契約を締結する目的等に照らして、不適当と認められる販売・勧誘を行ってはならない」というルールのことをいいます。
適合性の原則に違反する行為
・適合性の原則に違反する行為とは
・ご案内する商品がお客さまのニーズ(契約の締結目的)に適合していない
・経済や投資の知識がほとんどない方に、知識がなければ理解できないような商品を一方的に説明して勧誘する(お客さまが「分かった」と言っても、客観的に見て理解は困難と思われる場合も、適合性の原則に違反しているとみなされる)
(2)適合性の確認事項
確認事項
・適合性の確認事項として、以下の事項等について確認し、商品内容・リスク等を説明して適合性を確認します。各生命保険会社や代理店が定めるルールに従い、所定の書類に記入したり端末に入力したりすることが必要です。
・生年月日
・職業
・金融資産・収入等の財産状況
・投資経験(過去にリスク性商品の購入経験や購入している場合の種類)
・保険料の払い込みにあてる予定の原資(既契約金融商品の満期金や解約返戻金の場合はその種類)
・保険契約を締結する動機・目的
(3)具体的な対応
投資経験・知識
・お客さまの投資経験や知識等に応じた適正な商品提示や説明が必要となります。特に高齢で投資経験・知識が少ないというお客さまに外貨建生命保険を提案する場合は、慎重に対応し、丁寧な説明を心掛ける必要があります。
加入目的
・生命保険にご加入いただくにあたっては、「死亡保障」「相続対策」「教育資金の積み立て」「老後の生活資金」といった加入目的を確認する必要があります。外貨建生命保険を提案する際にも、これらの他、「一定のリスクを許容し年金を確保したい」「通貨分散」などの意向を確認します。
リスク許容度
・外貨建生命保険は、受け取る保険金等の金額が外貨で保証されている場合でも、為替相場の変動などの理由により円での受取額が変動するので、「元本重視」のお客さまにおすすめする際、誤解を与えるおそれがあります。そのため、外貨建生命保険をおすすめする際には、為替やMVA(市場価格調整)等も含めたリスクについて、お客さまが許容できるかどうかを確認する必要があります。
お客さまの資産状況等
・お客さまの年齢や総資産、今後のキャッシュフロー等を考慮し、総資産に占める流動性資金や余剰資金の割合を考慮して提案します。保険期間の長期・短期についてもお客さまの希望や、資産の状況に応じた提案が必要です。
募集上の禁止事項・留意事項等
(1)高齢のお客さまへの対応
少子高齢化
・現在の国内では、少子化とともに、高齢化が進んでいます。高齢化率(65歳以上の総人口に占める割合)は2017年(平成29年)に27.7%と過去最高となり、2065年には38.4%に達すると予測されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(死亡中位・出生中位仮定))
適切でわかりやすい対応
・高齢化社会が進展している状況の中、生命保険業界では高齢のお客さまの特性に配慮し、「生命保険加入時」、「契約継続時」、「請求受付・案内時」のそれぞれの場面において、高齢者向けの適切でわかりやすい対応に取り組んでいます。
老化に伴う体調の変化
・一般に、高齢になるにつれ、「身体面」および「精神面」において老化に伴う体調の変化が生じます。たとえば、運動機能の低下や視力・聴力の低下といった感覚機能の低下や、認知能力の低下などが現れてきます。そのため、募集時の説明を十分にご理解・納得いただかないまま契約締結の判断をされるケースや、十分なご理解・納得のもと契約に至った場合でも、後日その記憶が薄れてくるケースなどがあります。
高齢者の特性に配慮した対応
・募集時や契約締結時には高齢のお客さまの特性や提案する商品の特性等に配慮した対応が必要となります。
①親族等の同席…保険募集時に親族等に同席いただき、商品内容の説明等を実施します。また、ご契約いただいた後、同席いただいていない親族の方にも伝えていただくようにするなどの対応も考えられます。
②複数の募集人による保険募集…2人以上の募集人による訪問等のうえ、商品内容の説明等を行います。1人が説明等を行っている間、他の募集人が高齢のお客さまの言動や態度を観察し、商品内容の理解度を確認する等の丁寧な対応が望ましいです。
③複数回の商品理解促進・加入検討機会の設定…商品内容等についてお客さま自身の意向に沿った内容であるかを十分検討していただくため、契約締結までに複数回の商品理解促進・加入検討機会を設けることが望ましいです。
④他の募集人による、お客さまの意向に沿った商品内容等であることの確認…保険募集を行った者以外の者が保険契約申込みの受付後に高齢のお客さまに電話等を行い、お客さまの意向に沿った商品内容であることをあらためて確認することが望ましいです。
契約内容のフォローアップ
・高齢のお客さまの特性に配慮し、保険募集内容の記録・保存や契約締結後に契約内容に係るフォローアップを行うなどの取り組みを行っていくことも重要です。
親族等の理解
・外貨建生命保険は保険業法の定める「特定保険契約」に該当し、親族等からの申し出を含め、他の商品よりもトラブルが発生する可能性が高いです。そのため、高齢者に加え親族等の理解を得るため、「親族等の同席」「複数回の募集機会の設定」を合わせて行ったり、商品への理解促進の観点から、同席する親族等は原則70歳未満の方にお願いします。
契約後の対応
・契約内容・支払い手続き内容を周知するため、定期的に通知するお知らせ・お届け冊子等にて、保険に加入している事実や契約内容・支払手続内容等を確認する機会を設けることや、契約内容等をご理解いただくため、契約内容をご案内する書類等について文字は大きく見やすく、簡潔な文章にて記載するような対応が求められます。また、通知に加え、募集人から保険契約者に訪問や電話等でコンタクトすることにより、契約内容についての理解促進に繋がります。
定期的な訪問
・転居等や、体調面の変化に伴う長期の入院・施設への入居等により、連絡不能・通知物未着となる場合があります。このような手続き不能状態や、それに伴う手続きの長期化を防止するため、定期的な訪問により、転居等の情報を入手するなどのフォローが必要です。
(2)自己責任の原則
自己責任の原則
・外貨建生命保険には、為替リスクや市場リスクがあり、これらのリスクは保険契約者や受取人が負うことになっています。これを「自己責任の原則」といいます。
禁止されている行為
・お客さま自身に判断いただくため、募集人は将来において確実でない事項について断定的な判断を示したり、確実であると誤解されるおそれのある説明を行っていけません。具体的には、次のような行為が禁止されています。
・将来の為替リスクを予測する
・第1回保険料に充当する円を外貨に交換する時期や金額を示唆する
・解約返戻金・保険金・生存給付金を外貨から円に交換する時期や金額を示唆する
(3)重要な事項の説明(契約締結前の書面交付)
契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)
・特定保険契約の募集にあたっては、保険契約の契約条項のうち重要な事項について、契約締結前にお客さまに書面で交付しなければなりません。お客さまが契約内容を理解するのに十分な時間を確保できるよう、「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」を交付し、お客さまの属性に照らして、そのお客さまに理解していただくために必要な方法・程度によって説明を行います。
元本欠損(元本を下回るリスクの説明は必須!)
・特に保険会社の業務または財産の状況の変化(信用リスク)、金利通貨の価格、金融商品市場における相場の変動(市場リスク)等により元本欠損が生じるおそれがあることは必ず説明しなければなりません。
(4)契約締結時の書面交付
契約締結時交付書面
契約が成立した時点で、改めて法律で定める事項(保険会社名・契約年月日など)を記載した書面であり、必ずお客さまに交付することが求められており、「保険証券」が該当します。
(5)損失補てん等の禁止
禁止行為
特定保険契約の締結にあたり、お客さまへの利益提供や損失が生じた場合の補てん等を約束することなどの行為は禁止されています。
・お客さまに将来損失が生じた場合やあらかじめ定めた利益に達しない場合、その全部または一部補てんを事前に申し込み、約束すること
・お客さまにすでに発生した損失の補てんや利益の追加を申し込み、約束すること
・お客さまにすでに発生した損失の補てんや利益の追加を実際に行うこと
(6)正しい活動
迷惑勧誘の禁止
・お客さまへの電話連絡や訪問は、お客さまの仕事や生活にご迷惑をかけることのないように配慮し、お客さまの承諾がない限り、早朝や深夜の訪問や連絡はしてはいけません。
困惑させる行為の禁止
・お客さまに対して威圧的な態度や乱暴な言葉を使って困惑させて保険加入を迫ったり、お客さまが「帰ってほしい」と言っているにもかかわらず「加入するまで帰りません」と言ってお客さまに加入を迫ることも禁止されています。
(7)比較説明・推奨販売
比較説明・推奨販売
・複数の保険会社の保険商品を扱う金融機関などの乗合代理店が、複数の保険会社の比較可能な同種の保険商品の中から一定の保険商品を提案する場合は、お客さまの意向を確認したうえで、比較可能な同種の保険商品の概要と、その商品を推奨する理由について説明することが義務付けられています。
適切な説明
・推奨した商品の中からお客さまが選択した商品について提案を行う場合、不適切な比較説明とならないよう、設計書・パンフレット等を用いて、適切に説明することが必要です。
(8)広告等の規制
広告等による情報提供
・特定保険契約について広告等による情報提供を行う場合には、次の事項などについて、お客さまが誤解しないよう明確かつ正確な表示をしなければなりません。また、利益の見込み等について、著しく事実に相違する表示は禁止されています。
・商号、名称または氏名
・お客さまが支払う費用
・市場リスクに関する情報
広告等とは
・郵便、ファックス、電子メールによる送信や、ビラ・パンフレットの配布も含まれ、商品名のみの表示であっても、広告規制の対象になります。
(9)プロ/アマの区分と移行ルール
プロ/アマの区分
・金融商品取引法では、お客さまを「特定投資家(プロ)」と「一般投資家(アマ)」に区分しており、お客さまが特定投資家(プロ)の場合、金融商品取引法上の規制(契約締結前の所定の書面交付義務、適合性の原則など)について、一部適用除外となります。
プロ/アマの移行
・一定の手続きを経ることで、特定投資家から一般投資家へ、または一般投資家から特定投資家への移行が認められています。
生命保険募集人
・一般に、お客さまを「特定投資家」と「一般投資家」に区分しないので、手続き内容等に違いはありません。
(10)クーリング・オフ
クーリング・オフ
外貨建生命保険は、クーリング・オフ制度の対象となります。
申し出までの期間
保険業法の規定により契約の申込日または注意喚起情報を受け取った日のいずれか遅い日からその日を含めて8日以内であれば、書面による申し出により、契約の申込みの撤回または契約の解除をすることができます。
クーリング・オフによる返金
・クーリング・オフの申し出をした場合の返還金は、保険会社に保険料として払い込んだ通貨で支払われます。
円に換算したときに元本を下回るリスクがある!
約款による規定
・申し出までの期間を約款で延長している生命保険会社もあり、この場合は約款で定めた日数となります。
保険料払込時の通貨 | クーリング・オフに伴い返還する通貨 | |
円入金特約を付加する場合 | 円貨 | 円貨 |
円入金特約を付加しない場合 | 外貨 | 外貨 |
円入金特約を付加しない場合
・保険料は外貨で返金されるため、為替変動や外貨を円に両替する際の手数料などにより、返還された保険料を円に両替した金額が、保険料を払い込む際に外貨に両替した円貨額を下回ることもあります。
(11)銀行等の保険販売時等における弊害防止措置
弊害防止措置
・銀行等の金融機関には、融資等を通じたお客さまに対する優位性や、預金口座の入出金情報といった、お客さまの非公開情報を知り得る特殊性があるため、消費者保護を目的に、銀行等の金融機関が生命保険を募集する際の規制が設けられています。
保険代理店としての販売ルール
・「自己・特定契約ルール」「構成員契約ルール」等にも従って保険募集を行う必要があります。
ここまでを問題形式で復習してみよう!
第1問 外貨建生命保険の販売資格について、次の説明が正しいか否かを答えてください。
~問題文1~
外貨建生命保険では、為替の変動リスクが保険会社に帰属することや、保険料の払い込みや保険金を受け取る際に、為替手数料がかかることなどをお客さまに十分説明し、納得していただかなければなりません。誤り
→外貨建生命保険では、為替の変動リスクがお客さまに帰属することや、保険料の払い込みや保険金を受け取る際に、為替手数料がかかることなどをお客さまに十分説明し、納得していただかなければなりません。
~問題文2~
外貨建生命保険の販売に携わる人には、外貨建生命保険の特徴や仕組み、金融面や経済情勢などの国際的な視点や、苦情事例に関するより深い知識が必要となります。正しい
~問題文3~
一定の要件を満たす生命保険募集人が「外貨建生命保険販売資格試験」に合格し、「金融庁」に登録されることになります。誤り
→一定の要件を満たす生命保険募集人が「外貨建生命保険販売資格試験」に合格し、「生命保険協会」に登録されることになります。
第2問 外貨建生命保険の販売に関連する法令について、次の説明が正しいか否かを答えてください。
~問題文1~
外貨建生命保険を販売する際は、円建ての生命保険販売で遵守すべき事項に加え、金融商品取引法上のルールを守ることも必要です。正しい
~問題文2~
近年、投資性金融商品の多様化が進み、債券・株式・投資信託・デリディバブ取引などが幅広く利用されるようになり、2007年(平成19年)9月30日からは、これらの金融商品を幅広く対象とした包括的・横断的な利用者保護法制として「消費者保護法」が施行されました。誤り
→近年、投資性金融商品の多様化が進み、債券・株式・投資信託・デリバティブ取引などが幅広く利用されるようになり、2007年(平成19年)9月30日からは、これらの金融商品を幅広く対象とした包括的・横断的な利用者保護法制として「金融商品取引法」が施行されました。
~問題文3~
外貨建生命保険は保険業法上の「特定保険契約」にあたり、金融商品取引法の一部をあてはめた、次のような販売ルールを守ることが義務付けられています。・契約締結前の書面交付義務
・契約締結時の書面交付義務
・適合性の原則
・広告等の規制
・損失補てん等の禁止
・迷惑な時間の訪問や電話の禁止正しい
第3問 適合性の原則について、次の説明が正しいか否かを答えてください。
~問題文1~
適合性の原則とは、「お客さまの知識、経験、財産の状況および契約を締結する目的等に照らして、不適当と認められる販売・勧誘を行ってはならない」というルールのことをいいます。正しい
~問題文2~
次のような場合は、適合性の原則に違反する行為とみなされます・ご案内する商品がお客さまのニーズ(契約の締結目的)に適合していない
・経済や投資の知識がほとんどない方に、知識がなければ理解できないような商品を一方的に説明して勧誘する(お客さまが「分かった」と言っても、客観的に見て理解は困難と思われる場合も、適合性の原則に違反してるとみなされます)正しい
~問題文3~
お客さまの適合性を確認するため、「生年月日」「職業」「金融資産・収入等の財産の状況」「投資経験」「保険料の払い込みにあてる予定の原資」「保険契約を締結する動機・目的」を確認し、商品内容・リスク等を説明して適合性を確認します。正しい
~問題文4~
外貨建生命保険は、受け取る保険金等の金額が外貨で保証されているため「元本重視」のお客さまに適しています。誤り
→外貨建生命保険は、受け取る保険金等の金額が外貨で保証されている場合でも、為替相場の変動などの理由により円での受取額が変動するので、「元本重視」のお客さまにおすすめする際、誤解を与える恐れがあります。
~問題文5~
外貨建生命保険を勧誘する際には、お客さまの投資経験や知識等に応じた適正な商品提示や説明が必要となります。特に高齢で投資経験・知識が少ないというお客さまに外貨建生命保険を提案する場合は、慎重に対応し、丁寧な説明を心掛ける必要があります。正しい
~問題文6~
お客さまの年齢や総資産、今後のキャッシュフロー等を考慮し、総資産に占める流動性資金や余剰資金の割合を考慮して提案します。保険期間の長期・短期についてもお客さまの希望や、資産の状況に応じた提案が必要です。正しい
第4問 募集上の禁止事項・留意事項等について、次の説明が正しいか否かを答えてください。
~問題文1~
現在での国内では、少子化とともに、高齢化が進んでいます。高齢化率(65歳以上人口の総人口に占める割合)は2017年(平成29年)に27.7%と過去最高となり、2065年には38.4%に達すると予測されています(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(死亡中位・出生中位仮定))正しい
~問題文2~
外貨建生命保険は、為替リスクについて周知されているため、親族等からの申し出を含め、他の商品よりもトラブルが発生する可能性は低くなっています。誤り
→外貨建生命保険は、保険業法の定める「特定保険契約」に該当し、親族等からの申し出を含め、他の商品よりもトラブルが発生する可能性が高いことに注意する必要があります。
~問題文3~
高齢のお客さまは、転居等や、体調面の変化に伴う長期の入院・施設への入居等により、連絡不能・通知物未着となる場合があります。このような場合、プライバシー重視のため、お客さまからの申し出を待ち、特別なフォロー等は行いません。誤り
→高齢のお客さまは、転居等や、体調面の変化に伴う長期の入院・施設への入居等により、連絡不能・通知物未着となる場合があります。このような手続不能状態や、それに伴う手続きの長期化を防止するため、定期的な訪問により、転居等の情報を入手するなどのフォローが必要です。
~問題文4~
外貨建生命保険には、為替リスクや市場リスクがあり、これらのリスクは保険契約者や受取人が負うことになっています。これを「自己責任の原則」といいます。正しい
~問題文5~
外貨建生命保険を募集するにあたって、「将来の為替リスクを予測する」「第1回保険料に充当する円を外貨に交換する時期や金額を示唆する」「解約返戻金・保険金・生存給付金を外貨から円に交換する時期や金額を示唆する」ような行為は禁止されています。正しい
~問題文6~
特定保険契約の募集にあたっては、保険契約の契約条項のうち重要な事項について、契約締結前にお客さまに書面で交付しなければなりません。お客さまが契約内容を理解するのに十分な時間を確保できるよう、「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」を交付し、お客さまの属性に照らして、そのお客さまに理解していただくために必要な方法・程度によって説明を行います。正しい
~問題文7~
特定保険契約の募集にあたっては、特に保険会社の業務または財産の状況の変化(信用リスク)、金利、通貨の価格、金融商品市場における相場の変動(市場リスク)等により元本欠損が生じるおそれがあることは必ず説明しなければなりません。正しい
~問題文8~
契約締結時交付書面とは、契約が成立した時点で、改めて法律で定める事項(保険会社名・契約年月日など)を記載した書面であり、必ずお客さまに交付することが求められており、「ご契約のしおり」が該当します。誤り
→契約締結時交付書面とは、契約が成立した時点で、改めて法律で定める事項(保険会社名・契約年月日など)を記載した書面であり、必ずお客さまに交付することが求められており、「保険証券」が該当します。
~問題文9~
特定保険契約の締結にあたり、「お客さまに将来損失が生じた場合やあらかじめ定めた利益に達しない場合、その全部または一部の補てんを事前に申し込み、約束すること」「お客さまにすでに発生した損失の補てんや利益の追加を申し込み、約束すること」「お客さまにすでに発生した損失の補てんや利益の追加を実際に行うこと」は生命保険募集人の責任において行う場合に限り、認められています。誤り
→特定保険契約の締結にあたり、「お客さまに将来損失が生じた場合やあらかじめ定めた利益に達しない場合、その全部または一部の補てんを事前に申し込み、約束すること」「お客さまにすでに発生した損失の補てんや利益の追加を申し込み、約束すること」「お客さまにすでに発生した損失の補てんや利益の追加を実際に行うこと」は禁止されています。
~問題文10~
お客さまへの電話連絡や訪問は、お客さまの仕事や生活にご迷惑をかけることのないように配慮し、お客さまの承諾がない限り、早朝や深夜の訪問や連絡はしてはいけません。正しい
~問題文11~
お客さまに対して威圧的な態度や乱暴な言葉を使って困惑させて保険加入を迫ったり、お客さまが「帰ってほしい」と言っているにもかかわらず「加入するまで帰りません」と言ってお客さまに加入を迫ることは禁止されています。正しい
~問題文12~
金融商品取引法では、お客さまを「特定投資家(プロ)」と「一般投資家(アマ)」に区分しており、お客さまが「特定投資家(プロ)」の場合、金融商品取引法上の規制(契約締結前の所定の書面交付義務、適合性の原則など)について、一部適用除外となります。正しい
~問題文13~
外貨建生命保険は、クーリング・オフ制度の対象外です。誤り
→外貨建生命保険は、クーリング・オフ制度の対象です。
~問題文14~
外貨建生命保険でクーリング・オフの申し出をした場合の返還金は、保険会社に保険料として払い込んだ通貨で支払われます。正しい
~問題文15~
外貨建生命保険のクーリング・オフで、円入金特約を付加しない場合でも、返還された保険料を円に両替した金額が、保険料を払い込む際の円貨額を下回ることはありません。誤り
→外貨建生命保険のクーリング・オフで、円入金特約を付加しない場合、保険料は外貨で返金されるため、為替変動や外貨を円に両替する際の手数料などにより、返還された保険料を円に両替した金額が、保険料を払い込む際に外貨に両替した円貨額を下回ることもあります。
~問題文16~
消費者保護を目的に、銀行等の金融機関が生命保険を募集する際の規制として「弊害防止措置」が設けられています。正しい